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若の浦に 潮満ち来れば 潟を無み 芦辺をさして
鶴鳴き渡る       
                 山部赤人
 
(わかのうらに しおみちくれば かたをなみ あしべを
 さして たずなきわたる)

意味・・和歌の浦に潮が満ちて来ると干潟が無くなる
    ので、芦の生えている岸の方へ向かって鶴が
    鳴きながら飛んで行くよ。

 注・・若の浦=和歌山市和歌浦の玉津島神社付近。
    潟を無み=干潟が無いので。

作者・・山部赤人=やまべのあかひと。生没年未詳。
    724頃活躍した宮廷歌人。

出典・・万葉集・919。