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われのみや あはれと思はむ きりぎりす 鳴く夕かげの
大和なでしこ        
                    素性法師
                
(われのみや あわれとおもわん きりぎりす なく
 ゆうかげの やまとなでしこ)

意味・・私ひとりだけがしみじみ可憐な花であると、
    めでるだけでいいのであろうか。こおろぎの
    鳴く夕日影の中でひっそりと咲く、この大和
    なでしこは。

    夕日影に照らされている河原撫子の可憐な美
    しさを、自分ひとりだけで眺めるのは、惜し
    い、出来れば好きな人と一緒に眺めたい。

 注・・われのみや=「や」は反語の意。
    あはれ=しみじみと心を打つさま。すてきだ。

    きりぎりす=今のこおろぎ。
    夕かげ=夕日。
    大和なでしこ=河原撫子。秋の七草のひとつ。


作者・・素性法師=そせいほうし。~909頃。遍照
    僧正の子。

出典・・古今和歌集・244。170906