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              酒井抱一画・「古池やその後とびこむ蛙なし」が書かれているという   


新池や蛙とびこむ音もなし
                  良寛
                  
(あらいけや かわずとびこむ おともなし)

意味・・芭蕉翁は、「古池や蛙とびこむ水の音」の句を
    詠まれたが、この新しい池には蛙一匹飛び込む
    音もしない。そのように今の世において、芭蕉
    翁に続く人物はいないことだ。

    芭蕉は人生をみつめた句が多い。
    例えば。
    「よくみれば 薺花さく 垣根かな」
    与えられた環境で生き抜く、という句になって
    いる。  (意味は下記参照)

作者・・良寛=1758~1831。

出典・・谷川敏朗著「良寛全句集」。

参考句です。

よくみれば 薺花さく 垣根かな
                             芭蕉

(よくみれば なずなはなさく かきねかな)

意味・・ふだんは気にも止めない垣根の根元に、よく見ると
    薺の花が目立たずひっそりと咲いている。

    程明道の詩句「万物静観皆自得」の気持を詠んで
    いると言われています。

    今ここを生きる薺の花は、咲いている場所や周囲の
    状況について好き嫌いを区別しないで自足自得して
    います。全ての人々があらゆる状況について好き嫌
    いを区別しないで自足自得することができれば、そ
    れは仏に他なりません。だから、今、ここを生きる
    人は憂悲苦悩を嫌いません。憂いに出会えば憂える
    仏、悲しみに出会えば悲しむ仏、苦しみに出会えば
    苦しむ仏、悩みに出会えば悩む仏になって何時も安
    らいだ心境でいられるのです。

    与えられた運命を嘆くのではなく、その運命の立場
    にいて幸せを求めて行こうという考えです。

 注・・自足自得=自分で必要を満たす、自分で満足する