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そばだちて 公孫樹かがやく 幾日か 時を惜しめば
時はやく逝く
                   長沢一作

(そばだちて いちょうかがやく いくにちか ときを
 おしめば ときはやくゆく)

意味・・公孫樹は澄んだ空に塔のように高くそびえている。
    幾日か黄色に輝いてたちまち終わる。秋を惜しん
    でいると、秋は早く過ぎ去って行く。

    人生の秋も意識すると早く過ぎ去る、と寂しさを
    詠んでいる。

    参考の言葉です。

    「急げば急ぐほど、ますます、時間を失う」

             エクナット・イーシユワラン
              (インドの著述家)

 注・・そばたちて=高くそびえる。

作者・・長沢一作=ながさわいっさく。1926~2013。
    佐藤佐太郎に師事。慶応義塾商業卒。富士科学
    紙工業勤務。