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流れつつ 藁も芥も 永遠に 向かふがごとく
水の面にあり
                                   宮柊二

(ながれつつ わらもあくたも えいえんに むかうが
 ごとく みずのもにあり)

意味・・川岸から川下を見ていると藁や芥が浮いて流れ
    ている。あたかも永遠に続くように水に浮かん
    で流れている。

    昭和25年に詠んだ歌です。塵芥が流れている川
    の景色はとても美しい風景だといえない。藁や
    芥は自分の気持ち、すなわち憂いを暗示してい
    る。昭和25年当時は、長い戦争は終わったもの
    の、まだ食料不足の時代であった。まだまだこ
    の状態が永遠に続きそうだと感じて詠んでいま
    す。でも現実は川の水が流れているので藁も芥
    もいつかは無くなり、また時も流れて何もかも
    浄化して、美しい風景になることでしょう。

作者・・宮柊二=みやしゆうじ。1912~1986。長岡中
    学校卒。北原白秋に師事。日本芸術院賞を受賞。

出典・・岡井隆著「現代百人一首」。