かりに来と 恨みし人の 絶えにしを 草葉につけて
しのぶころかな
曽禰好忠
(かりにくと うらみしひとの たえにしを くさばに
つけて しのぶころかな)
意味・・その時だけのいい加減な気持ちで訪ねて来る
人だと恨んだものだが、草葉が茂り刈る時期
になっても、今では全く来なくなって見ると、
懐かしく思い出されることだ。
借金や義理だけで訪ねて来ていた人でも、全
しのぶころかな
曽禰好忠
(かりにくと うらみしひとの たえにしを くさばに
つけて しのぶころかな)
意味・・その時だけのいい加減な気持ちで訪ねて来る
人だと恨んだものだが、草葉が茂り刈る時期
になっても、今では全く来なくなって見ると、
懐かしく思い出されることだ。
借金や義理だけで訪ねて来ていた人でも、全
く来なくなって見ると懐かしく思われて来る
ものだ。
注・・かりに=「仮に・かりそめに」と「刈り」を
掛ける。
絶えにしを=全く来なくなった。
草葉につけて=草葉の茂るにつけて。「茂る」
を補って解釈する。
作者・・曽禰好忠=そねのよしただ。生没年未詳。平
安時代の三六歌仙の一人。
出典・・新古今和歌集・187。
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