あかあかや あかあかあかや あかあかや あかあかあかや 
あかあかや月        
                    明恵上人

(明々や 明々明や 飽々や 明々開かや 空々や月)

意味・・明るいなあ。ほんとうに明るく明るいよ。飽か
    ないなあ。いやが上にも明るく広くいっぱいに
    満ちている月だ。

    「あか」を12個重ねて読んだ歌だか、
    この歌は「陀羅尼(だらに)」と言われ、
    真言密教の経文(きょうもん)を翻訳せず
    に読みあげたものとされています。

作者・・明恵上人=みょうえしょうにん。1173~1232。
    華厳密教の始祖。

出典・・明恵上人歌集(岩波書店「中世和歌集「鎌倉篇」)
 
感想・・「明るい」を「嬉しい」と読み替えると、
    嬉しいなあ、嬉しくてたまらないよ、いつまでも
    嬉しいなあ。いやが上にも嬉しいなあ。嬉しさい
    っぱいのこの成就は。となります。
 
    この状況は、耳が全く聞こえないベートーベンの
    状況を想い出しました。
    ベートーベンが第九交響曲を作曲してその演奏を
    し終えた時、司会者はベートーベンを万雷の拍手
    の方に身体の向きを変えたという。
    苦難を乗り越えた時の喜び。この第九交響曲は喜
    びの歌とも言われています。
    あかあかやの歌も、苦難を乗り越えた時の喜びを
    感じさせられます。