今日も暮れ 明日も過ぎなば いかがせむ 時のまをだに
耐えぬ心に               
                    散逸物語・前関白

(きょうもくれ あすもすぎなば いかがせん ときのま
 をだに たえぬこころに)

意味・・今日も暮れ、明日も過ぎたら、私はどうしたら
    いいのだろう。ほんの少しの間でさえ、あなた
    に逢えないと耐えられない気持ちなのに。

 注・・時のま=時の間。少しの間、しばらくの間。
    散逸物語=散逸して今では無くなった物語。

作者・・前関白=物語の主人公。

出典・・岩波書店「王朝物語秀歌選」。
 
感想・・この歌の意味を次のように取りました。
    今日も暮れ、明日も過ぎたら、私はどうしたら
    いいのだろう、納期が迫ってあせるばかりだ。
 
    そして、昔の会社勤めをしていた時を思い出し
    ました。
    予定が遅々として進まない。あれもせにゃなら
    ない。これもせにゃならない。でも、会議や安
    全パトロールなどが入り自分の仕事をする時間
    がない。
    これに少し手をつけ、あれにも手をつける。
    時間が過ぎて行くのに、完成した物がない。
    納期がどんどん迫って来る、どうしよう。
 
    昔の忙しかった時代が懐かしく思い出されくる。