何事もなきを宝に年の暮れ
                 作者不明


(なにごとも なきをたからに としのくれ)

意味・・年の暮れに何事もなく過ごせるという事は宝物
    を得たように大変ありがたい事だ。

    昔はお中元や暮れには商店が勘定書きを持って
    来るので、特に大晦日は支払いに大変でした。
    支払いや何かを沢山しなくてはならないのに、
    支払うお金がなくて逃げ回ったりする人もいた。
    そういう年の暮れを何事もなく、無事に過ごせ
    てお正月を迎える事が出来るのはありがたい事
    だ。

出典・・鎌田茂雄著「菜根譚」。

感想・・何かいい事がないかなあ、胸がときめく事がな
    いかなあと期待しつつ、今日も普通の日と変わ
    らず過ぎた。今年を振り返って見ると、やはり
    平々凡々な同じ日の繰り返しで暮れを迎えた。

    考えて見ると、平々凡々でも生活の出来た事は、
    大きな病気や怪我もなく、水害や地震などの天
    災にも遭遇しなかったためである。もしリスト
    ラにでも会っていたならば、このような生活は
    したくとも出来ないのである。何事もなかった
    という事は宝物のように有難い事だと言えます。