憂きことの なおこの上に 積もれかし 限りある身の
力試さん
                   熊沢蕃山

(うきことの なおこのうえに つもれかし かぎり
 あるみの ちからためさん)

意味・・つらいことがこの身に降り掛かるなら降り掛かれ。
    限りある身だけれど、自分の持てる限りの力で、
    どこまで出来るか試してみようではないか。

作者・・熊沢蕃山=くまざわばんざん。1619~1691。陽明
    学者。岡山藩主の池田光政に仕える。著書「源氏外
    伝(源氏物語の注解書)」。
 
感想・・矢でも鉄砲で来るなら来い立ち向かおうという信念。
    少々の辛さなんかには耐えて見せるぞという意気込み。

    どうしたらこんな気持ちになれるのだろうか。
    肉体的に精神的に健康でなければ出来ない。
    それだけでなく、希望に燃えてなければなれない。
    何か志を持って目標に向かっている時はこんな気持
    になれる。必ず達成したいという志が、少々辛くて
    頑張れるものです。
 
    熊沢湛山について。
    熊沢蕃山は陽明学者で日本で始めて庶民の学校を開い
    た人です。洪水や大飢饉に際して農民の救済に尽力す
    る。治山治水に努め災害を軽減させる。藩財政の改革
    を行い守旧派と対立する。幕府の朱子学と陽明学の対
    立。熊沢藩山にとっては「憂き」事だらけ。零細農民
    の為に逃げるのでは無く、積極的に事に当たろう、と
    いう気持ちで「憂き事のなおこの上に積もりあれ」と
    自分の信念を詠んいます。