寂しさは その色としも なかりけり 槙立つ山の
秋の夕暮れ
寂連法師
(さびしさは そのいろとしも なかりけり まきたつ
やまの あきのゆうぐれ)
意味・・この寂しさはとりたてて特にどの色からという
事ではないのだが、山全体から寂しさが漂うよ。
杉や檜の茂る秋の夕暮れは。
一見、秋らしくない常緑樹の山のいい難い寂し
さを巧みに詠んだ歌です。
三夕(さんせき)の歌の一つです。
注・・しも=上接する語を強調する。よりによって。
槙(まき)=杉や檜など常緑樹の総称。
作者・・寂連法師=じゃくれんほうし。1202没。60余
秋の夕暮れ
寂連法師
(さびしさは そのいろとしも なかりけり まきたつ
やまの あきのゆうぐれ)
意味・・この寂しさはとりたてて特にどの色からという
事ではないのだが、山全体から寂しさが漂うよ。
杉や檜の茂る秋の夕暮れは。
一見、秋らしくない常緑樹の山のいい難い寂し
さを巧みに詠んだ歌です。
三夕(さんせき)の歌の一つです。
注・・しも=上接する語を強調する。よりによって。
槙(まき)=杉や檜など常緑樹の総称。
作者・・寂連法師=じゃくれんほうし。1202没。60余
歳。新古今集の撰者の一人。
出典・・新古今和歌集・361。
感想・・寂しさには色々あるものだと思いました。
体力の衰えの寂しさ
人に相手にされない寂しさ
人に認められない寂しさ
恋人のいない寂しさ
実力のない寂しさ
親しい人との別れの寂しさ
子供のいない寂しさ
シヤッター通りの寂しさ
・・・・・・・・
この歌の場合、寂しさは
森閑として誰もいなくなった寂しさや
心地よい秋が過ぎ去ろうとする寂しさ
だと思います。
深刻な寂しさや侘しさではなく、この歌程度の
寂しさであって欲しいものです。